大原寂光院にアニメ平家物語の聖地巡礼をしてきた
2022年の最高のアニメと言えば「平家物語」ですよね(異論は認めます)
写真は公式サイトよりお借りしています。
アニメの「聖地巡礼」的な趣味がありまして、昔で言えば「ロケ地めぐり」といいますか、劇中に出てきた場所に行ってみて作品世界に浸ったりするわけです。凝った人はフィルムと同じ構図をカメラに収めたりコスプレをして行ったりするらしいですが、そういったことは特にせずのんびりと風景をカメラに収めてくる感じです。あと現地で飲み食いしたりお土産を買って現地が潤ってくれればなと思います。
アニメ「平家物語」は「けいおん」や「聲の形」などで監督を務める山田尚子監督の作品ということもあり事前から期待が高い作品でした。八百年前の史実をもとにした話ですが、未来を見ることが出来るオリジナルキャラクターの主人公「びわ」の目を通すことで、平家の栄華から徐々に滅びゆく様を視聴者も一緒になって追っていくことが出来ました。
また2022年はアニメで「平家物語」、大河ドラマで「鎌倉殿の13人」と鎌倉時代前夜を平家と源氏それぞれの視点で物語を見られるという体験が出来ました。
聖地巡礼に話をもどして、平家物語の舞台は史実に基づいた場所が多いので厳島神社や壇ノ浦など有名観光地です。そういった所はだいたい行ったことがありますのであまり出かけるのに気がそそられませんでした。ところがアニメ最終話でひとつ気になる描写がありました。
壇ノ浦の戦いの最後に幼い安徳天皇をともにその祖母や母や女房達も入水していくのですが、母の徳子だけは生き残ってしまうのです。さすがCV早見沙織なだけはあります。その徳子が晩年をすごしたのが大原の寂光院なのですが、徳子(建礼門院)が出家後に亡くなるときの描写がとても印象的でした。仏像から5色の糸が垂れておりそれを握るように倒れる徳子。これはいったいなんだろう。この謎を解くべく12月頭に寂光院まで行ってきました。
京都の地理はあまり明るくありませんので大原への行き方を調べたところ、観光協会のサイトに詳しく載っていました。京都駅から地下鉄で国際会館駅まで行き、そこからバスで20分だそうです。
kyoto-ohara-kankouhosyoukai.net
国際会館駅前の大原行きのバス停はバスターミナルの外にあるので注意です。
バスにゆられること20分、意外と山奥であることに気がつきます。徳子は天皇の母とはいえ時は源氏の世、出家して山奥でひっそりと生きているのですからそんなものなのでしょう。のちに後白河法皇が訪れたとありますが、その道のりもたいへんだったのではないかと思います。こうやって過去に思いをはせるのも聖地巡礼の醍醐味ですね。
大原のバス停はバスの折り返し地点で、ちょっとした待合室があり観光客が沢山いました。寂光院はバス停から2km、片道15分といったところです。民家の前、畑の前の細い道を通っていきます。ちょっとしたピクニック気分なので天気のいい日に来たいですね。
寺のお堂の内部は残念ながら撮影禁止とのことなので写真は撮りませんでしたが、とても親切な住職さんが寺の由来やら仏像の説明をして下さいました。
そして念願の仏像をみることが出来ました。たしかに仏像の指から五色の糸が垂れておりました。なるほどこれかー。
📖【五色(ごしき)の糸】
— 【公式】TVアニメ「平家物語」 (@heike_anime) 2022年4月3日
臨終者を極楽浄土へ導くとされる、青・黄・赤・白・黒の糸を縒り合わせたもの。十一話で後白河法皇が訪問した寂光院に安置された阿弥陀如来(あみだにょらい)の御手にも五色の糸がかけられており、現在も拝観することができます。#平家物語用語集 pic.twitter.com/JX9GgzGff3
実はこのお堂、20年前に放火で焼け落ちてしまい近年再建したそうです。悪いことをする人もいるなあ。
寂光院の入り口で御朱印帳を売っていたのですが、これが茄子模様でとてもかわいくて買わなかったことを後悔しています。なぜ茄子かというと大原が柴漬けの発祥地だからでしょうか。いつかまた買いに訪れたいと思います。